| ■特養ホームの介護職員による医療行為 検討はじまる |
特別養護老人ホームにおいて介護職員でも可能な医療行為を検討する「特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員によるケアの在り方に関する検討会」(座長=樋口範雄東京大学大学院法学政治学研究科教授、以下検討会)の第1回目の会合が2月12日開催された。検討会は昨年11月20日に発表された「安心と希望の介護ビジョン」を受けたもの。 ビジョンでは2025年を見すえた施策として医療と介護の連携強化を打ち出し、「夜間も含めた医療的なケアのニーズが高まっている施設において、必要な知識・技術に関する研修を受けた介護従事者が、医師や看護師との連携の下に、経管栄養や喀痰吸引を安全性が確保される範囲で行うことができる仕組み」づくりの必要性を強調、具体的な医療行為まで明記された。 ビジョンづくりにおいて厚労省は、医療行為を行える介護職員として「療養介護士」という新資格創設を提案。医療関係者の猛反発に合い、取り下げた経緯がある。医師の監督の下とはいえ、医療行為を行える資格を増やす必要はなく、資格の多い介護分野でこれ以上を新たな資格を設けることは混乱を招くなどがその理由。緊急避難的に介護職の医療的ケアを容認することは問題があるとして、今後の対応を検討することになった。 1回目の検討会では厚労省が特養における医療的ケアの実態調査を発表。服薬管理を除くと実施頻度の高い医療的ケアは「経鼻経管栄養および胃ろうによる栄養管理」9.9%、「吸引」5.3%、「創傷処置」4.6%の順。 医療的ケアが行われる時間帯では、午後10時から午前6時までの夜間に行われるケースがが全件数の2割。それに対して必ず夜勤の看護職員がいる施設は全体の1.7%、必ず宿直の看護職員がいる施設は0.6%にすぎず、大半(75.9%)の施設がオンコールでの対応だ。 こうした実態をふまえ検討会では2回目以降、「経管栄養」と「喀痰吸引」などの医療行為を中心に、介護職に求められる具体的な知識や技術、その習得方法などが討議されていくものと思われる。 ■特別養護老人ホームにおける看護職員と介護職員の連携によるケアの在り方に関する検討会委員 木村晴恵日本介護福祉士会副会長 木村光江首都大学東京都市教養学部法学系学系長 島崎謙治政策研究大学院大学院教授 高階恵美子日本看護協会常任理事 田中涼子高齢者福祉総合施設ももやま副園長 樋口範雄東京大学大学院法学政治学研究科教授(座長) 舛田和平老施協総研介護委員長 三上裕司日本医師会常任理事 |
| (2009年3月11日17時54分 シルバー産業新聞) |